タロットの始め方 ― 初心者が最初の1枚を引くまでの完全手順【1日3分】

世界タロットリーディング協会 監修

タロットの基礎知識

「タロットを始めてみたいけれど、何から手をつければいいか分からない」。この記事はそんな方のための実践ガイドです。デッキの入手から、最初のシャッフル、今日からできる「1枚引き」、そして定番の3枚スプレッドまで――協会がおすすめする最初の一ヶ月の歩み方を、順を追って解説します。

はじめに用意するもの

必要なものは、実はたった2つです。

1. タロットデッキ(78枚)――最初の一組は、世界標準のウェイト版またはその準拠デッキをおすすめします。教科書・講座・アプリの大半がウェイト版を前提にしているため、学習で行き詰まりません。選び方の詳細は「タロットデッキの選び方」にまとめました。

2. 日本語の解説書――デッキに付属していれば十分です。付属しない海外デッキを選んだ場合は、ウェイト版対応の入門書を一冊。

クロス(敷き布)や保管袋は「あると気分が上がる」道具です。必須ではありませんが、カードを大切に扱う気持ちは読みの丁寧さにつながります。

デッキが届いた日にすること

1. 全78枚を眺める

まず占う前に、78枚を順番にゆっくり眺めてください。意味を調べる必要はありません。「この絵は好き」「この人物は何をしているんだろう」――絵と仲良くなる時間が、後々のリーディングの土台になります。

2. 大アルカナと小アルカナに分けてみる

ローマ数字と名前だけのカードが大アルカナ22枚、杖・杯・剣・金貨のマークがあるカードが小アルカナ56枚です。構成を手で確かめると、デッキの全体像が体に入ります。

3. よくシャッフルする

新品のデッキは工場出荷順に並んでいます。テーブルの上で大きく混ぜる「ウォッシュシャッフル」で、時間をかけて混ぜてください。この「はじめてのシャッフル」が、あなたのデッキの使い始めの儀式になります。

毎日の練習 ― 「1枚引き」の完全手順

上達の王道は、スプレッドの暗記ではなく毎日の1枚引きです。1日3分でできます。

手順1:問いを決める

「今日はどんな一日になる?」「今日の私に必要な心構えは?」――シンプルで前向きな問いにします。はい/いいえで答える問いより、「どうすれば」「どんな」で始まる問いのほうがタロットは得意です。

手順2:シャッフルして1枚引く

問いを心の中で唱えながらシャッフルし、「もういい」と感じたところで止めて、山の一番上の1枚をめくります。切り方に厳密な作法の決まりはありません。自分のやり方を毎回同じにすることのほうが大切です。

手順3:まず絵を見る(解説書はまだ開かない)

めくったら、10秒間だけ絵を観察します。人物は何をしている? 表情は? 天気は? 目に留まったものが、今日のあなたへの手がかりです。

手順4:解説書で意味を確認する

自分の第一印象と、伝統的な意味(大アルカナの意味一覧)を突き合わせます。一致していなくて構いません。「絵の印象 × 伝統的意味」の往復が読みの筋力になります。

手順5:夜に答え合わせをする

寝る前に1分、今日の出来事とカードを照らします。手帳やスマホに「日付・カード名・ひとこと」を記録すると、1ヶ月で見違えるほど読めるようになります。

1枚引きを30日続けると、のべ30枚――大アルカナ22枚を一巡してお釣りがくる計算です。スプレッドの練習は、1枚を読めるようになってからで遅くありません。

次の一歩 ― 3枚スプレッド

1枚引きに慣れたら、カードを3枚並べる「スリーカード」に進みます。位置に意味を割り当てる、もっとも基本的なスプレッドです。

配置 中央
時間で読む 過去 現在 未来(近い流れ)
課題で読む 現状 障害・課題 アドバイス
選択で読む 選択肢A あなたの本心 選択肢B

読み方のコツは、3枚を個別に読んでから、最後に3枚をひとつの物語としてつなぐこと。「過去にこうだったから、いまこうなっていて、この先こう流れていく」と一息で言えたら成功です。

意味の覚え方 ― 暗記に頼らないコツ

絵を「読む」癖をつける

ウェイト版の絵柄は、意味が絵に描き込まれています。単語帳のように暗記するより、絵の中の色・持ち物・背景に注目するほうが早く、忘れません。象徴の約束事は「ライダー・ウェイト版完全ガイド」で解説しています。

数字とスートで骨組みをつかむ(小アルカナ)

小アルカナ56枚は「4スート × 14枚」の規則的な構造です。スート(杖=情熱/杯=感情/剣=思考/金貨=物質)数字(1=始まり…10=完成)の掛け算で骨組みを押さえれば、丸暗記は不要になります。

人に話す

覚えた意味を自分の言葉で人に説明すると、記憶は一気に定着します。家族や友人への「今日の1枚」共有は最良の練習です。

逆位置はいつから読む?

カードが上下逆さに出たものを「逆位置」と呼びますが、初心者のうちは正位置だけで読むことをおすすめします。逆位置を採用しない流儀は昔から存在する正統な読み方で、恥ずかしいことではありません。

78枚の絵柄に十分親しんだら(目安:1枚引き2〜3ヶ月)、「正位置の力がうまく流れていない状態」として逆位置を導入してみてください。世界が一段深くなります。

保管とお手入れ

箱に戻して、直射日光を避ける――基本はこれだけです。紙製品なので湿気と日焼けが大敵です。持ち歩くなら布袋やケースに入れると角の傷みを防げます。

「使う前に浄化すべき?」とよく聞かれますが、浄化(クロスで拭く、月光にあてる等)は気持ちを整えるための作法と考えてください。必須の手続きではなく、「道具と向き合う心のスイッチ」として、自分に合うものを取り入れれば十分です。

FROM OUR PRESS

最初の一組に、日本語解説書付きのウェイト版を。

新日本総合出版のクラシックタロットシリーズは、いずれも日本語ガイド対応。1909年原画準拠の「THE STANDARD WAITE TAROT 1909」、カード上の表記まで日本語化した「日本語版タロットカード ウェイト版」など、独学に適した一組が見つかります。

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よくある質問

タロットは当たるのですか?
タロットは未来を言い当てる装置ではなく、状況と心を映して「考えを整理するための鏡」です。絵柄という補助線を使って、自分でも気づいていなかった視点を取り出す――そういう道具だと考えると、最も実りある付き合い方ができます。
自分のことを占ってもいいですか?
もちろんです。むしろ毎日の1枚引きによる自己リーディングが、上達のいちばんの近道です。ただし同じ質問を何度も引き直すのは、答えが定まらなくなるのでおすすめしません。
1日に何回も占っていい?
回数に決まりはありませんが、「同じ問いの引き直し」は避けましょう。出たカードと向き合う時間のほうが、引く回数より大切です。
覚えるまで占ってはいけない?
いいえ、今日から占って大丈夫です。解説書を開きながらのリーディングは「カンニング」ではなく正しい学習法です。使いながら覚えるのがタロットの伝統です。

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